女性活躍推進ワークショップ
女性活躍推進ワークショップ

平成30年12月3日、当組合総務委員会主催の「中小事業所における経営者・管理者層のための女性活躍推進ワークショップ」を開催しました。
このワークショップは、女性技術者の活躍の場を広げていくために、これまで男性中心に構成されてきた電気工事業界で、実際に現在電気工事や設計・積算業務に従事している女性社員と、経営者・管理者層として各支部役員等に出席いただき、女性活躍について考えるきっかけとすることを目的に開催され、当日は女性技術者7名をはじめ本部・支部役員等合わせ計37名が参加しました。

参加女性技術者の業務内容

  • 設計、積算
  • 電力メーター取替、自家用電気設備の点検業務
  • 一般家庭の電気工事
  • CADを使った設計、積算見積、施工図作成、電力申請(2名)
  • 電気工事
  • 営業及び軽微な電気工事

電気工事業に入ろうと思ったきっかけ

  • 建築に興味があり、建築の専門学校へ入学し、当初は建築事務所で仕事をしていたが、知人の紹介で現在の会社に転職した。
  • 父が経営する現在の会社を継ぐつもりで高校は電気科へ進み、他社で職人や代理人を経験し、現在は父親の会社にて業務を行っている。
  • 家業が電気工事会社であり、父である社長の勧めで電気系の専門学校で勉強し、現在の会社に入社した。
  • 「システムプランナー」に惹かれて入社したいと思った。
  • 建築への興味があり、就職の際、学校の先生から現在の会社を勧められて入社した。
  • 事務として入社したが、見積・積算をするにあたり工事士資格を取得。その後は資格があるということで現場の手伝いに行く機会ができ、現在電気工事士として業務を行っている。

仕事で楽しいことや大変なこと(一部抜粋)

《楽しいこと》

  • 家庭との両立について、社長や上司・仲間の理解があるのでありがたい。
  • メーター交換などで伺ったお宅でお話したりすると楽しい。
  • お客様とのコミュニケーション、完成後にお客様の喜んでいる姿をみると嬉しい。
  • 現場では時間があっという間に過ぎ、充実していると思う。覚えることや勉強することがたくさんあるがスキルが上がっていると実感でき楽しい。
  • 電気工事は仮設の段階から最後まで携わり、現場の人と顔なじみになっていくのが楽しい。

《大変なこと》

  • 頻繁な設計変更の対応で、現場とのコミュニケーションがうまくいかないとき。
  • 自家用点検で電気の知識が追いつかず勉強が欠かせないこと。
  • 覚えることが多いこと、力が足りず使いこなせない工具があること。

今後女性技術者が活躍していくにはどうすれば良いと思いますか?(一部抜粋)

  • 子育てしながら働いている状況、子供に何かあると女性が休むのが当たり前というのが普通となっているが、経営者には父親になる方にも配慮をしていただければ、女性も働きやすくなると思う。実際、子育て中に休むことが多くなり、自分でもなんで私ばかり休まなくてはいけないのかという思いもあるが、周りに助けてもらえた。
  • 学生の間に、具体的な仕事内容がわかると興味のあるものを選択しやすくなるのではないか。
  • 女性が活躍するためには問題が山積み。電気工事士試験の筆記から実技まで2ヶ月しかなく、家事や育児があり女性には足りない。
  • 資格等の各種講習の参加者は男性が多く相談しずらい。女性が女性に教える環境などもあると良いのではないか。そうすれば普通科出身(工業科以外)の女性も安心して入りやすいと思う。
  • 現場監督などは女性がした方が、細かい所に気づいて女性の特性を活かしやすい。現場監督をする女性を増やしたほうが良いと思う。
  • 実際に女性が活躍している様々な現場を見学できればイメージが湧きやすい。産休・育休のサポートなど具体的に発信することが大切だと思う。
  • 単身女性やお年寄りの世帯など、女性技術者が対応した方が喜ばれる(好まれる)場面も少なからずある。一方やる気を持って現場に入っても、覚えることがたくさんあり、環境づくりは大切。また、女性の方が手先が器用であったり、気配り、丁寧な仕事をするので、この業界においても女性ならではの仕事があると考えている。

経営者・管理者層からは、
◎男女問わず募集をしているが、なかなか応募が来ない。
◎女性の方が得意な業務内容をアピールしていくことが必要。
◎小さな子供を持つ女性社員が、休みを取れるように配慮はしているが、男性社員は育児のための休みを取らないという先入観があった。今後は、男性社員も育児に参加できるような雰囲気作りをしていきたい。 という意見が出されました。

今回ワークショップに参加した女性技術者の皆さんからは、「こうして女性技術者で集まる機会がこれまでなかったので、同業者で色々な話ができて良かった。」という感想が聞かれました。
当組合では、今後も女性活躍推進プロジェクトの一環として、実際に電気工事業界で活躍している女性技術者・従業員の皆さんと定期的に意見交換、交流の場を設けて、女性の皆さんの声を広く発信していく計画です。

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